あなたの年齢、堂々と言えますか?
年齢とは、その人が積み上げてきた人生の時間だ。
とても素敵な数字だし、誇りをもっていいのだけど、やっぱり世の中に隠したがる人が多い。
先日驚いたのは、よく仕事のできる30代の男性が、「年齢がバレちゃう」とか「世代がバレちゃう」とか言っていたことだ。
なんの気なしに使っている言葉なのだろう。
ただ、この言葉の裏には「若いほうがいい」という価値観が見え隠れしているのが残念なところ。
自己紹介をするとき、「私は木の実です。◯歳です」とわざわざ言ったりしないが、聞かれれば言うし、恥じたくないと常々思っている。
(と言いつつ、身バレ防止のため、◯歳と書いてる私)
以前、初対面の人が集まる会で、占い師さんに生年月日を聞かれた。
大テーブルの向こう岸にいる彼女に向かって「〇年生まれです!」と大きな声で伝えた。つまり「私は〇歳です!」とけっこうな人数の前で公言していたのだ。
一瞬ハッとしたが、その年齢に意味を持たせるのはやめようと思った。
「若く見える」と相手をほめたり、若い人が「私なんて年とっちゃって」と言って、不用意に周りの人を傷つけているケースがある。
ヘンに卑下すると、「若いことが価値」という刷り込みを露呈していることになるし、そういう人ほど「昔はよかった」とか「あの頃に帰りたい」と言ったりする。
そして年齢を気にしていない人ほど、「年を重ねるほど楽しい」と口を揃えて言う。
年齢は気にすればするほど大きく膨らんで重たくなっていくし、気にしなければシューッとしぼんで軽くなっていくのだから。