『サピエンス全史』は二度目もすごい
『サピエンス全史』を読み直してる。否、聴き直してる。オーディブルで二度目に入った。
私にとってはこの数年でナンバー1の本だ。
ホモ・サピエンス、つまり人間、私たちについて書かれた本だ。私たちの始まりから、進化の過程、そしてに現在に至るまで。
あまりに偉大で、さらっと感想書くことなんてできない、仲間を募って読書会でもせねば、と思っていたけれど、気合いが空回りするばかりで何もしていないことに気づいた。
ならば、アウトプットするのはここしかない。
二度目を聴き始めて、ページにしたらまだ30ページくらいだろう。でも1行1行を噛んで噛んで味わい尽くしたいほど、1行の情報が新鮮で濃厚なのだ。
二度目にして新鮮――。細かいところはすっかり抜け落ちていたので、読み返してよかったと改めて思っている。
この本をひと言で表すなら、「40歳になったら読みたい本」だ。
歴史を学んでいる途上の10代ではまだ早い。就職もして、経済の動きもある程度知っておく必要がある。30歳でもまだ社会経験が足りない。
といっても、別に難解な本というわけじゃない。文章は中学生が読めるレベルだ。
40歳になって読むと、噛んだときの味わいが違うよ、と言いたいのだ。
これまで勉強してきたこと、見聞きしてきたこと、体験してきたことがこの本によって整理され直す。「ああ、そういうことだったのか」「この言葉の意味ってそうだったのか」と、いちいち叫びたくなるほどだ。
しかも文章にユーモアが効いている。家事をしながら聴いていて、何度も吹き出してしまった。一文だけ紹介すると、
「猿が相手では死後、猿の天国でいくらでもバナナが食べられると請け合ったところで、その猿が持っているバナナを譲ってはもらえない」
といった具合。
いい本とは、人に話さずにはいられない本だと思う。これからも読み進めていくごとに、書かずにはいられなくなるはずなので、ぜひまたおつきあいを。
ちなみにオーディブルで聴くよさは、一文一文がスッと頭に入ってくること。ただし年表や写真を見る点ではちょいマイナス。
私は、一度目をオーディブルで聴いたあと、本を買って、二度目は本をパラパラ見しながら聴いているというダブル使い。