3億円の宝くじに当たりたくない
宝くじを買ったことは人生で一度か二度しかない。
両親に買う習慣がなかったし、もともとギャンブル好きでもないからだ。
今、1等3億円のバレンタインジャンボを売り出し中だ。
もしも遊びで数枚くじを買い、3億円が当たってしまったら、困ったことになる。
今日、コツコツとこの仕事を続けていられるのは、教育費のために稼がなきゃ!という気持ちが半分はあるからだ。
3億円当たったら、コツコツ原稿を書くなんてできなくなるだろう。
じゃあ不動産投資でもして、そっちで生きていけばいいと思うかもしれない。
不動産投資、やってみたいと思わなくはないが、今の仕事を手放してまでやりたいとは思わない。仕事は、お金を稼ぐ手段でもあるけれど、それ以上に人生をよくしてくれるものだからだ。
なにせ、出会う人たちがいい。一緒に仕事している人たちにある種のイライラを感じたことがないのだ。
ある種のイライラとは、頭が固いなとか、考え方が遅れてるなとか、人に押しつけようとしてるなとか、手を抜こうとしてるなといったイライラだ。
むしろ、勉強家で合理的で洗練されていて尊敬できる人たちばかり。
こういう出会いは、仕事というコツコツ積み上げていくものだからこそ得られる。
大人になってからの出会いは、まあ今はオンラインを通しての出会いもあるけれど、なかなか得難いものなのだ。
というわけで、3億円当たったら、私はよりよく生きていくことができなくなってしまう。
5000万くらいだったら家の修繕をして、小旅行をして、教育費に使ったら意外と消えてしまいそうなので、だいじょうぶな気はする。
5000万円、当たっておくれ。
また今日も宝くじ売り場は素通りしそうだけど。